「ギター合奏曲第1番「流れ」」の版間の差分
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2018年10月20日 (土) 09:13時点における最新版
演奏時間 |
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10分 |
演奏日時 | 備考 | 演奏団体 |
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1978.12.7 | 初演 | 愛知大学名古屋校ギターアンサンブル |
1988.12.15 | 愛知大学名古屋校ギターアンサンブル第26回定演 |
愛知大学名古屋校舎ギター部は、「ギター合奏音楽の新たな可能性の追求」のテーマのもと、ギター合奏のオリジナル曲を積極的に取り上げているが、その出発点になったのがこの「流れ」である。愛大ギター部初の委嘱作品であり帰山氏にとっても初めて手がけるギター合奏作品であった。ギター合奏という未知の形態の中でギターの特性を意識した試みが随所に見られる実験的色彩の濃い作品。1978年秋に完成し、同年12月7日の愛知大学ギター部第16回定期演奏会で初演された。以来、同部の定番レパートリーとして繰り返し再演されている。この「流れ」で帰山氏のギター合奏曲は高い評価を得て、以来愛知大学ギター部の委嘱に応じて、数多くのギター合奏曲が生み出されることになる。
曲は、一楽章で構成され続けて演奏されるが、大まかに4つの部分に分けることができる。ゆったりとした波形の上昇下降音型にはじまり、やがて主題Aを提示し反復する。ついで、軽快なリズムの第2部となり、主題Bが中心となる。特に主題Bの断片B'は第2部ばかりでなく、この曲を構成する極めて重要なリズムとして随所で登場する。
第2部が最強音で閉じられると、一転してテンポがゆるくなり、主題Bが柔らかに現れ、トレモロによる旋律Cに引き継がれコラール風にが高らかに歌われる。突然、その気分を断ち切るように、曲の冒頭部分が現れ、第3部を終える。
第4部は第2部の変形であるが、後半の濁流のような盛り上がりの中で主題Bが劇的な役割を帯びて何度も現れる。緊張が頂点に達した所で、全パートそろって主題Bの断片B'を最強音で繰り返す。そして対照的な最弱音で主題Aが短く回想され消えるように全曲を終える。
(愛知大学ギター部第26回定演パンフレット紹介文を執筆者(二宮)が加筆・修正 - 2001.1.5)